高槻高校　生物部の公式ブログ【更新停止中】: 生物部に新たなスターがやってくる

どうも～　部長のUzumakiです。（名前変えました）

今まで放置していてすいません(-_-;)

今日テストが終わったので、どんどん投稿していきたいと思います。

さて、題名にもありますように今回は新たな生物が入荷したのでお伝えしたいと思います！！
今回は少し長いですが、どうぞお付き合いください。

７月７日、ちょうど七夕の日です。学校にやってきました。

でもその前に…　

僕は、この生物を飼育するために一か月ほど前から下準備をしてきました。
その生物は清涼な海水を好み適度な水流、そして太陽光のような強力な光が必要です。

つまり設備を根本的に見直す必要がありました。

そこでまず一番重要だと考えたのは濾過に関してです。
通常、金魚やメダカを飼育するにしても濾過装置は必ず付けます。ですが多くの濾過装置は物理的にウールマットなどでゴミをこしとったり、濾材を使用してバクテリアによる浄化作用によって水を綺麗にします。

しかしこれらのみでは見かけ上の濾過はできますが本質的には濾過できていないのです。何言ってんの？と思われるかもしれませんが、汚れの原因物質が循環する様子を見てみましょう。

汚れの原因物質となるのは、魚の排泄物（タンパク質、炭水化物）・餌の残りがほとんどです。
まず、これらのうちタンパク質が腐敗すると、アンモニアになります。アンモニアは、魚にとってとても有毒です。このアンモニアは、好気性バクテリア（ニトロソモナス）によって亜硝酸という物質に分解されます。亜硝酸は比較的有害ですがアンモニアより毒性は低いです。
しかし、まだまだ魚にとっては有害ですので、さらに別の好気性バクテリア（ニトロバクター）によって硝酸塩という物質に分解されます。この硝酸塩はほぼ無害です。しかし、この硝酸塩も濃度が高くなれば魚にとっては有毒です。
ちなみに、以上の好気性バクテリアによる作用を硝化作用といいます。
本来、自然界ではこの硝酸塩は嫌気性バクテリアの還元作用によって、全く害のない窒素までさらに分解されます。（脱窒）
ですが、一般的な濾過装置では嫌気性バクテリアは増殖しません。なぜなら嫌気性バクテリアは酸素を嫌うため無酸素状態のところで増殖します。この嫌気性バクテリアを増殖させるためには、砂を厚く敷くなどして酸素が届かないようにしなければなりません。
しかしそれをすることで、硫化水素が発生してしまったり、見た目の問題として「水槽の半分が砂というのはどうなのか」といったことがでてくるので、一般的ではありません。
そこで行われるのが水換えです。これは、水を換えることで硝酸塩の濃度を薄めるということです。「じゃあ水換えすればいいじゃないか」と言う方がおられるかもしれませんが、この生物は硝酸塩すら嫌うのです。なぜなら自然界では硝酸塩は、ほぼゼロです。それを再現する必要があるのです。
そこで登場するのがプロテインスキマーという装置です。この装置は飼育水中に微細な泡を発生させることで、腐敗してアンモニアに分解される前のタンパク質を泡の表面に付けて泡ごと水槽から除去するという装置です。この装置によって硝酸塩は出にくくなります。
また、定期的な水換えによって硝酸塩の濃度をさらに薄めてゼロに近づけることができるのです。つまり、プロテインスキマーを設置し定期的に水を換えることで、濾過に関する問題は解決しました。

次に重要なのは適度な水流と強力な光です。
これは市販されている水流発生ポンプを数台設置し、「メタルハライドランプ」という野球場に使われるほど強力な照明器具を設置することでクリアできました。また、そのほかに水温を一定に保つクーラーなども設置しました。

下に載せた写真は、これらの設備を搭載した水槽です。上の水槽（上側の写真）と下の写真（下側の写真）はホースでつながっており、下の水槽には魚がいる上の水槽の水を濾過するプロテインスキマー、クーラーなどが入ってます。

ではお待たせしました！！

もう察している方がいるかもしれませんがその例の生物とは映画ファインディング・ニモで有名になったニモ、カクレクマノミとハタゴイソギンチャクです！！

デリケートな生き物だけに水合わせは慎重に…
まずは水温を合わせます。イソギンチャクも同様水槽に袋ごと浮かべて水温を合わせます。